「性風俗シングルマザー」坂爪真吾著

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 地方都市の風俗店で働くシングルマザーを通して、現代社会が抱える課題を考えるリポート。

 舞台は、ある県の人口約80万人の政令指定都市。取材時にはデリヘル104店舗が営業しており3798人の女性が働く。

 20歳で未婚の母となり、日中勤務が可能で短時間で高単価、お酒も一切なしという条件に魅力を感じ、キャバクラからデリヘルに転じた26歳の彩さんや、出産当日までキャバクラで働き、アパートの部屋で一人で出産した26歳のしのぶさんなど、多くのシングルマザーの生い立ちから現在までの経歴を詳述。

 彼女たちがなぜ風俗という仕事を選び、出産後も続けているのか。それぞれの事情を通して、「家族」「就労」「社会保障制度」をはじめとする現代社会の課題を浮き彫りにする。

(集英社 880円+税)

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