「バブル」山口ミルコ著

公開日: 更新日:

 男女雇用機会均等法が施行された少し後に、著者は損害保険会社に就職、自動車保険部に配属された。だが、「どうやらミルちゃんにこの仕事は向いていないらしい」と周囲が気づく。

 その頃、知人に声をかけられた。すごい編集長が新しい編集部員を探している、というのだ。「飛ぶ鳥を落とす勢い」の編集長に気に入られ、平成元年に転職。生まれて初めて名刺を持って仕事をすることになる。最初の仕事はボスが毎朝飲む漢方薬を煎じることだった。仕事で外出しても必ず「帰社」しなくてはならず、帰社するとなかなか帰宅できない、という日々が続く。

 バブルの時代、会社を愛してがんばったさまざまな業種の女性の日々を描く。

(光文社 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷翔平は要警戒…ダルも不信感抱くア・リーグ東地区の“インチキ”に気をつけろ

    大谷翔平は要警戒…ダルも不信感抱くア・リーグ東地区の“インチキ”に気をつけろ

  2. 2
    泉ピン子全国行脚の朗読劇で“最後のお願い”も…石井ふく子氏から見放されTV出演は細る一方

    泉ピン子全国行脚の朗読劇で“最後のお願い”も…石井ふく子氏から見放されTV出演は細る一方

  3. 3
    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

  4. 4
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5
    「松本人志オワコン説」は本当か? ケンコバの元相方が長年の“悪しき慣習”を痛烈批判

    「松本人志オワコン説」は本当か? ケンコバの元相方が長年の“悪しき慣習”を痛烈批判

  1. 6
    岸田首相長男やっと更迭…“どんちゃん忘年会”を報じなかった官邸常駐メディアはメンツ丸潰れ

    岸田首相長男やっと更迭…“どんちゃん忘年会”を報じなかった官邸常駐メディアはメンツ丸潰れ

  2. 7
    大人になったゆたぼん“元大物タレント”にソックリと話題に…背が伸び顔立ちすっきり

    大人になったゆたぼん“元大物タレント”にソックリと話題に…背が伸び顔立ちすっきり

  3. 8
    ジャニーズJr.「2大ドーム公演」23年ぶり開催が話題も…「2019年の悲劇」再びの可能性

    ジャニーズJr.「2大ドーム公演」23年ぶり開催が話題も…「2019年の悲劇」再びの可能性

  4. 9
    シャイなたけしが世界に再婚妻披露のワケ…事務所独立、糟糠の妻との離婚で起こった変化

    シャイなたけしが世界に再婚妻披露のワケ…事務所独立、糟糠の妻との離婚で起こった変化

  5. 10
    オリラジ中田敦彦が仕掛けた「松本人志批判」の余波、主張に賛同する人・納得しない人の割合

    オリラジ中田敦彦が仕掛けた「松本人志批判」の余波、主張に賛同する人・納得しない人の割合