「プロパガンダ戦争」内藤正典著

公開日: 更新日:

 冷戦後、民族や宗教などの対立が複雑に絡み合い、世界にさまざまな分断がつくり出されてきた。さらに、コロナ禍が新たな分断を生み出している。分断に拍車をかけているのがメディアだ。

 衝突する当事者たちは、持っているメディアを使用して都合の良いプロパガンダを発信。さらに世界の流れを有利にするために他のメディアも誘導する。

 その結果、対立する勢力によるプロパガンダ戦争が展開されてきた。一方でメディアは分断を修復することもでき、いずれの役割を果たすかは報道するジャーナリズム次第である。

 各国の新型コロナウイルス対応に始まり、同時多発テロ以降のテロとの戦い、移民危機がもたらした欧州の分断、そしてトルコや中東など、プロパガンダ戦争から世界情勢を読み解くテキスト。

(集英社 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?