「『スパコン富岳』後の日本」小林雅一著

公開日: 更新日:

 日本の科学技術力の弱体化が指摘されて久しい。そんな中、日本のスーパーコンピューター「富岳」が2期連続世界王座に就いた。日本が科学技術立国に復活する手掛かりとなるのが、スパコンの中核をなす「半導体」、そしてその半導体の活用対象として期待が集まる「AI(人工知能)」だという。世界の巨大IT企業も改めて半導体技術に注力。AIを使った製品やソフトウエア開発競争が飽和し、今後はむしろ半導体のようなハードウエア技術がこの分野の競争力の源泉になるとみられているからだ。

 本書は、「富岳」に搭載された超高速プロセッサー「A64FX」の可能性から、次世代超高速マシン「量子コンピューター」の現状まで、日本の科学技術の今と未来を解説するサイエンス本。

(中央公論新社 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾