「ヨーロッパ・コーリング・リターンズ」ブレイディみかこ著

公開日: 更新日:

 英国在住の人気コラムニストによる時評集。

 ひと昔前は子供に食事を与えない家庭は、親がドラッグやアルコールに溺れ、育児放棄をしているイメージだったが、現代社会のリアリティーは、親が懸命に働いているのに子供が満足に食べられないことだと指摘。全家庭の4分の1以上(ワースト地域は半数近く)が貧困状態である英国は、世界で7番目にリッチな国でもある。キャピタリズム(資本主義)を進めた国の成れの果てが一国の二極化。政治家がその現実を知りながら、小手先だけの取り組みしかしないのは、彼らが本気ではないからだと斬る。

 他にも、コロナ禍でマスクの着用が義務化されたときの英国人たちの反応など。2014年から21年までの英国の現実を独自の視点で見つめる。

(岩波書店 1265円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・戸郷翔征トレード獲得に他球団が虎視眈々 「ウチなら再生できる」「環境を変えた方がいい」

  2. 2

    「投手の墓場」で好投する菅野智之の価値 僕が日本人史上2人目の本塁打を打ったのもクアーズフィールド

  3. 3

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に堕ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体

  4. 4

    磐越道バス事故で問われる運行会社と学校の罪と賠償責任…「数億円規模になるのでは」と弁護士が見解

  5. 5

    巨人にFA松本剛は必要だったのか…批判殺到する本人よりも「責められるべき人間がいる」と他球団関係者

  1. 6

    あの細木数子をメロメロにさせて手玉に…キックボクサー魔裟斗のシタタカさ

  2. 7

    倉田保昭さん80歳でも現役のアクション俳優「ストレッチが一番大事。おかげで痛いところはありません」

  3. 8

    渋野日向子×テレ東イケメンアナ“お泊り愛”の行方…女子プロは「体に変化が出る」とも

  4. 9

    衆院選「中傷動画」問題で高市首相「秘書を信じる!」超強気答弁が“命取り”に…追及ネタ再投下される恐れ

  5. 10

    サバンナ高橋“10年いじめ”問題の波紋…NHKは「番組出演は変更なし」と回答もイメージダウン不可避