「戦国ラン」黒澤はゆま著

公開日: 更新日:

 戦国の武将たちが合戦の折に駆けた道を実際に体感する異色の歴史読み物。

 まずは大坂夏の陣「天王寺・岡山の戦い」で、真田信繁(幸村)が徳川家康本陣に突撃したルートを走る。双方の家臣が残した書状や記録、古地形図などの史料を読み込み、独自にルートを推理。信繁が家康本陣を襲撃した地点を天王寺の南、庚申街道と奈良街道が交差する地点と特定する。茶臼山を出発、信繁が家康をどこまで猛追したかはわからず、現在のJR寺田町駅で折り返し、その終焉の地とされる地点の近くにある生国魂神社を目指して走る。

 また、明智光秀が本能寺に向かったルートや、石山合戦で信長が光秀を救援するため移動した若江城から天王寺砦に至るルートなど、史料をひもときながらルートを特定し、5つの合戦を「走る」。

(集英社インターナショナル 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝