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柚月裕子

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞、2016年に「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞受賞。著書に「慈雨」「盤上の向日葵」など多数。

第一話 倫理的にあり得ない(28)貴山が安生の背中を見つめる

公開日: 更新日:
イラスト・大野博美

 貴山を見ていると、人間が持っている資質は、みな同じなのだと思う。誰もが一〇〇の能力を持っているとしたら、そのバランスが違うだけだ。例えば、運動能力が八十あるとしたら、音楽に関する能力は二十といった感じだ。

 貴山の場合、頭脳はずば抜けて優れているが、感情の部分──特に人に… 

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