「同盟は家臣ではない」孫崎享著

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「同盟は家臣ではない」孫崎享著

 現在の日本の外交・安全保障政策は「米国を喜ばすため」のものであり、我々はこの思考から離れなくてはいけない。現在の世界情勢はアメリカの一極支配ではなくなった。アメリカの強固な同盟国、フランスのマクロン大統領は記者会見で、「(米国の)同盟国であることは米国の家臣になることではない」と述べている。台湾をめぐる米中の紛争についても欧州は中立の立場を取る。

 イスラム圏ではさらに「米国離れ」が進み、2022年のアラブ14カ国の世論調査では回答者の78%が「この地域における最大の脅威と不安定の原因は米国である」と回答したとアルジャジーラ紙は報じている。

 外交官としてイギリス、ソ連、イラク、カナダに駐在した著者が今後の日本の外交・安全保障政策を提言する。

(青灯社 1980円)

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