「凶獣の村」櫛木理宇著

公開日: 更新日:

「凶獣の村」櫛木理宇著

 L県の胎岳村で元警官の三ツ輪の刺殺体が発見され、一緒にいた7歳の孫娘が行方不明に。県警の捜査1課の刑事・鳥越も所轄署の長下部と組んで捜査に加わる。

 胎岳村では25年前にも7歳の少女の惨殺死体が見つかるという事件が発生。当時、敏腕刑事として名をはせた三ツ輪も捜査を担当したが、その事件は未解決のままだ。当時の胎岳村は、新興宗教「十雪会」の本拠地だったが、教祖の死後に会は衰退。

 しかし、村には今も関係者が住んでおり、その一人、教祖の息子の天馬の家に犯人から三ツ輪の孫の身代金を要求する手紙が届く。鳥越らは身代金の受け渡し場所に指定された繁華街の噴水を張り込むが予定外の騒ぎが起き、犯人は現れない。

 鴉と会話ができる特殊能力を持つ刑事を主人公にしたシリーズ最新刊。 (角川春樹事務所 836円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較