福島県の岩瀬書店、玉鈴醤油がしょうゆを共同開発 売上1位になった書店も

公開日: 更新日:

 福島県福島市の老舗書店「岩瀬書店」は12月20日、木おけで仕込んだしょうゆを販売開始。伝統を守るユニークな取り組みが話題になっている。

 商品名は「岩瀬書店が挑戦した木桶仕込み醤油」。同じく福島県内の老舗しょうゆ醸造企業「玉鈴醤油」と共同で開発をした。2022年秋に玉鈴醤油から誘いがあり、木おけ作りからはじまって2年以上の歳月を費やして商品化に至った。

 特徴は、木おけ仕込みならではの深みのある味わい。実は、国内で生産されているしょうゆの99%はタンクで造られているといわれている。一方で木おけ仕込みは手間がかかるものの、容器の内部にすみ着いている微生物がその蔵独自の生態系を築くため、そこにしかない風味や味わいをつくることができるのだ。1本200ミリリットルで税込み1080円。1100円のギフト包装版はお土産に最適だろう。

「書店×しょうゆ」というユニークな取り組みのように思えるが、実は、2017年に岩手県の「さわや書店」での先行事例がある。「減塩新書 いわて健民」という新書を模したパッケージで売り出されたしょうゆはなんと、瞬く間に数百本売れ、書籍を抜いて売り上げ1位になったのだ。

 経営の安定化を図るために、書籍以外の販売軸を模索する書店も多い。ローカル書店ならではの取り組みが、地域を活性化する。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ