著者のコラム一覧
一雫ライオン作家

1973年、東京都出身。明治大学政治経済学部2部中退。俳優としての活動を経て、演劇ユニット「東京深夜舞台」を結成後、脚本家に。数多くの作品の脚本を担当後、2017年に「ダー・天使」で小説家デビュー。21年に刊行した「二人の嘘」が話題となりベストセラーに。著書に「スノーマン」「流氷の果て」などがある。

(111)これ以上被害者を出すわけには

公開日: 更新日:
イラスト・宮坂猛

 堂前は庄子と林檎から離れ、永井の名を呼んだ。

 永井はうなずき、ふたりで大会議室を出て行った。

 林檎は強張っていた肩の力が、一気にほどけた。

「大丈夫なんですか? すごいこと考えますね」

「おれも言いながらよ、堂前に怒鳴られたらどうしようかと思ったよ。… 

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【連載】十二の眼

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