「隠蔽捜査」語りで存在感…麻実れいの“声質”に驚きと称賛
古巣の宝塚歌劇100周年イヤーに花を添える活躍ぶり。実は今期ドラマには元タカラジェンヌが多く出演している。
月組トップとして人気を博した天海祐希(46)は「緊急取調室」(テレビ朝日系、木曜21時~)で子持ちのデカ役を熱演。星組のトップ娘役だった檀れい(42)は「福家警部補の挨拶」(フジテレビ系、火曜21時~)で民放連ドラ初主演。ビールのCMで定着したかわいい人妻のイメージを封印し、変わり者のデカに挑戦中だ。花組トップだった真飛聖(37)も「相棒」(テレビ朝日系、水曜21時~)で2シーズン前からレギュラーの座を獲得、成宮寛貴の恋人役が板についてきた。いずれも演技派だが、それ以上に圧倒的な存在感を放つ大ベテランがいる。
元雪組トップスターの麻実れい(63)。杉本哲太と古田新太がダブル主演の「隠蔽捜査」(TBS系、月曜20時~)のナレーションを担当。山根基世や奈良岡朋子に勝るとも劣らない重厚感たっぷりの口調で、視聴者の耳をくぎ付けにしているのだ。
「これまでテレビのナレーションを務めたという記憶はないので、一瞬分かりませんでしたが、あの貫禄のある声は麻実れいさんそのもの。1970年のデビュー当時から85年の退団まで長身の男役として脚光を浴び続けた名実ともにトップスターです。退団後は主に存在感とスケールのデカさが映える舞台で活躍されてきた。男役トップというアクを抜くには相応の時間を要するのは当たり前で、いまこそ機は熟したという印象。いい意味で年齢不詳の声質は、これからのナレーション界の宝だと感じました」(宝塚ファンでもあるコラムニストの桧山珠美氏)