学位取り消し回避に「ありがとう」 小保方研究費もうやむや

公開日: 更新日:

 理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが2011年に早稲田大大学院で博士号を取得した論文について、早大の調査委員会(委員長・小林英明弁護士)は17日、「学位取り消しには当たらず」という結論を出した。小保方さんの代理人の三木秀夫弁護士は「厳しい結論を回避できてほっとしている」とコメント。小保方さんからは「ありがとうございます」とのメールが来たことを明らかにした。

 調査委員会が「大甘」判定したのは博士論文には序章部分のコピペや実験画像の間違いなどはあったものの、この論文は草稿だったことから、「故意」ではなく「過失」と認定。早大は学位取り消しの要件を「不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明したとき」としていることから、シロ判定を出したようだ。

 国民にしてみれば、仰天の温情判決で、この報告書を受けて、正式に学位についての扱いを決める早大の鎌田薫総長は「報告書の結論を慎重に吟味するが、そのまま学位論文として存続させることは困難」とコメント。困惑しきりで、学位論文を取り消すことや審査のやり直しを示唆した。

 当たり前の話である。小保方さんは早稲田大学大学院時代に、日本学術振興会の「研究奨励金」を毎月20万円ももらっていた。大学も最大年間150万円ほどの研究費を受けていた。すべて税金。その金で書いた論文がコピペのデッチ上げでは「学位もカネも返せ!」だろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲