映画「ルーム」大健闘 GWの“アカデミー効果”注目作品は?

公開日: 更新日:

 この季節になると、米アカデミー賞を受賞した作品が続々と公開される。いわゆる“アカデミー賞効果”狙いである。もっとも、ここ何年かはなかなか大きな成果が出ていなかったが、今年はちょっと様子が異なる。

 8日にはブリー・ラーソンが主演女優賞を受賞した「ルーム」が公開された。全国75館の小規模の公開だが、意外や健闘している。とくに新宿のシネコンでは1日の上映回数が10回を超える万全な体制をとり、満席の回も出た。

 誘拐された若い女性(B・ラーソン)が長い年月監禁される。女性の尊厳、いや人間の尊厳が極限まで貶められる作品だ。そこから彼女はいかに脱出するのか。難しい題材だが、アカデミー賞受賞が好調な出足の理由の一つだろう。

 15日からは作品賞を受賞した「スポットライト 世紀のスクープ」が公開された。米ボストン・グローブ紙が強大な権力をもつカトリック教会の醜聞をあばいた問題作だ。

 権力に屈しないマスコミのペンの力の重要性を鋭く問う。萎縮しがちな最近のマスコミに、大きな警鐘を鳴らす意味でもこれはとてつもなく大きな受賞だ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」