映画「ルーム」大健闘 GWの“アカデミー効果”注目作品は?

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 この季節になると、米アカデミー賞を受賞した作品が続々と公開される。いわゆる“アカデミー賞効果”狙いである。もっとも、ここ何年かはなかなか大きな成果が出ていなかったが、今年はちょっと様子が異なる。

 8日にはブリー・ラーソンが主演女優賞を受賞した「ルーム」が公開された。全国75館の小規模の公開だが、意外や健闘している。とくに新宿のシネコンでは1日の上映回数が10回を超える万全な体制をとり、満席の回も出た。

 誘拐された若い女性(B・ラーソン)が長い年月監禁される。女性の尊厳、いや人間の尊厳が極限まで貶められる作品だ。そこから彼女はいかに脱出するのか。難しい題材だが、アカデミー賞受賞が好調な出足の理由の一つだろう。

 15日からは作品賞を受賞した「スポットライト 世紀のスクープ」が公開された。米ボストン・グローブ紙が強大な権力をもつカトリック教会の醜聞をあばいた問題作だ。

 権力に屈しないマスコミのペンの力の重要性を鋭く問う。萎縮しがちな最近のマスコミに、大きな警鐘を鳴らす意味でもこれはとてつもなく大きな受賞だ。

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