登場人物は実名…原発事故映画「太陽の蓋」製作Pに聞く

公開日: 更新日:

「当時の菅直人首相以下、実名で登場させるというのは大前提。それ以外は考えられなかった」

 福島第1原発事故当時、首相官邸周辺では何が起こり、どんなやりとりがあったのか……。その知られざる真実に迫る劇映画「太陽の蓋」で、あえて登場人物を実名で登場させるアイデアを採用した製作プロデューサーの橘民義氏はそう断言した。いまだ進行中の大事故で、存命中の関係者を実名で描いたドラマ映画は過去に例がなく、映画界の常識を打ち破る挑戦だったという。

「いまの日本映画は製作委員会方式といって、テレビ局とか芸能事務所などあちこちから資金を集めて作ります。しかしこの映画はそういうやり方では政治的なものが強すぎて絶対にできない。だから製作資金は私一人で全部出しました。途中で予算がどんどん増えて、苦労もさせられましたが(笑い)」

安倍政権になって以来、映画業界では圧力を怖がってこうした企画はまずやらない」(映画関係者)。だから完成試写では「いつの間にこれだけの規模の映画を作っていたの?」と業界人が驚いたそうだが、製作中は箝口令を敷くまでもなくスタッフ間で緊張感を共有できていたという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  2. 2

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  3. 3

    選挙3連敗でも「#辞めるな」拡大…石破政権に自民党9月人事&内閣改造で政権延命のウルトラC

  4. 4

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  5. 5

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  1. 6

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

  2. 7

    「デビルマン」(全4巻)永井豪作

  3. 8

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  4. 9

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  5. 10

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学