若井みどりの吉本入りに一役 若井はんじ・けんじとの思い出

公開日: 更新日:

■はんじ師匠の病死とけんじ師匠の交通事故死

 そして翌年に上方漫才大賞・新人賞を受賞。ほんでもなかなか売れんかった。難しいですよ、この世界は。そうこうしてるうちに76年2月に、はんじ師匠が胃がんで逝去。何も恩返しできてへんから、つらかったですわ。

 それで3年ほどして関西テレビの「花王名人劇場」、続いてフジテレビさんの「THE MANZAI」が始まって、漫才ブームがドカーン。ところが、これにも乗り遅れましてね。83年に上方漫才大賞・奨励賞と上方お笑い大賞・金賞を取ったのに、テレビにようけ出たのは、後輩の女性コンビ……。ホンマ、悔しい思いしました。そんな私らが「売れてきた」って実感できるようになったんは85年ごろです。デビューから20年。ホンマに苦節の年月でした。そして87年の春に花王名人大賞・新人賞を受賞しまして、これでやっと恩返しができる。こう思てたら、けんじ師匠は11月に交通事故死……。世の中うまくいかんもんですわ。

 でも、直後に上方お笑い大賞・審査員特別賞をいただき、翌88年に花王名人大賞・名人賞、上方漫才大賞と上方お笑い大賞で大賞を受賞。少しは供養になったんちゃうかなあって思てます。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み