著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

評価ポイントは3つ 「キングコング」新作はここが面白い

公開日: 更新日:

「キングコング 髑髏島の巨神」が好調だ。すでに興行収入12億円を超え、最終で20億円突破が確実になった。大ヒット続出のアニメーションが席巻する春興行の中、この成績は大健闘である。

 戦前の古典的な作品はともかくとして、キングコング映画で思い出深いのは、金髪のジェシカ・ラングが全盛時の美しさを見せた「キングコング」(76年)だ。東宝東和の派手な大宣伝も功を奏し、興収に換算すると優に50億円を超える大ヒットを記録した。

 思い起こせば、直近の「キング・コング」(05年)は、同23億5000万円だった。決して悪い数字ではないが、東宝東和版クラスの興収を狙っていた配給のUIP(ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ)にとっては、少々不甲斐ない結果だったといえる。著者自身もドル箱コンテンツが、他のハリウッド大作並みになったかとがっかりしたものだ。その点、最新作は大激戦の春興行という状況を考慮すれば、前作以上の支持を集めたといっても過言ではない。作品自体のクオリティーもいい。評価する点は3つほど挙げられよう。

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