板坂康弘
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板坂康弘作家

東京都出身。週刊誌ライターを経て、阿佐田哲也、小島武夫が結成した「麻雀新撰組」に加わり、1972年創刊「近代麻雀」の初代編集長。小説CLUB新人賞を受賞して作家デビュー、著書多数、競輪評論でも活躍。

<4>記憶に残る負けがある「麻雀名人戦」第2期の美しい牌譜

公開日: 更新日:

 思いもかけず、阿佐田さんの隠れた一面を見せられた気分。負けて納得した。

 そこで別掲の牌譜を見ていただきたい。双葉社「週刊大衆」が主催した「麻雀名人戦」の第2期に出場した、阿佐田さんが残した譜である。

 南2局の荘家(親)。普通なら気持ちが焦るところだが、第1打「二索」切りから、万子の一気通貫か、チャンタ三色を狙って打ち始める。

 「二筒」を、暗刻切りするロスがあったが、摸打10巡、「一萬」を引き聴牌した。黙聴でも親満貫だが、波乱が待っていた。13巡目に、中ぶくれの形になる「八萬」を引くが、これがドラ。

 小考して、「八萬」をツモ切ってリーチ! ドラの強打は、聴牌を相手に知らせる。リーチの強攻で散家(子)をオロし、連荘しようと狙った。ここらは勝負勘である。

 結果は他家の和了。阿佐田さんには、美しい牌譜が残った。よき敗者(グッドルーザー)の役回り。勝負とは、なんと人生に似ていることか。

【連載】阿佐田哲也 ギャンブルの哲学

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