森喜朗騒動であたらめて議論に TV番組から消えるフレーズ

公開日: 更新日:

 森放言の本質は、日本社会に根深くある女性を見下す差別意識だが、テレビ各局でもこれをキッカケに「あるフレーズ」があらためて議論されている。「女性にうれしい」や「女性にやさしい」などだ。情報番組のリポーターは、カレー専門店で「辛さ控えめで女性にうれしい」とか、家電ショップで「操作が簡単で女性にやさしい」などと当たり前のようにしゃべっているが、これは「女性は劣っている」「幼稚」という意識の裏返しではないのか。

 パリに長く住んでいた脚本家はこう話す。

「欧米のメディアだったら一発でアウトですよ。もともと男女で違いがないことを、根拠もなく、女性はこういうものと決めつけるのは、基本的にNGです。たとえば、女性は甘いものが好き、料理が得意というような言い方も違和感を持たれます」

 日本のワイドショーでは、女性コメンテーターほど「女性におすすめですね」「女性は××が苦手だから」というようなことを言いがちだ。先般も、「ごみが出ないレトルト食品」という話題で、「女性にやさしいんですね」とコメントしているのを聞いてのけぞった。家事の面倒が減ると言いたいらしいのだが、ごみ出しは別に女性だけがやるわけではないし、そもそもここは「地球にやさしい」じゃないの? 通販番組では、女性に「やさしい」「うれしい」「喜ぶ」は決まり文句となっている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」