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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

覚悟を持って人の行かない道を歩むアンガールズ田中の強さ

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 冒頭の番組で田中は「芸人って20代の頃って元気とかリアクションとか派手な感じ、華やかさを求められる。30代になったら確実性とかが求められるけど、40代で何が求められるかっていうと説得力なんです」とも語っている。

 それは20代で「ジャンガジャンガ」や「キモかわいい」キャラでブレーク。30代では「アメトーーク!」「ロンドンハーツ」(共にテレビ朝日)などを中心に、なんでもできるオールラウンドプレーヤーとして重宝され、40代になって説得力あふれる「批評芸」を求められている田中の芸人人生そのものだ。

 田中は自身の「批評芸」について、こう語っている。

「何か偉そうにも見えるし、どうかなとも思ったんですけど、求められている分には、やっていきたいという感じですね。もともと、これがこうなったから笑いが起きてる、みたいなことを考えるのが好きなんですよ。理系出身なので、問題があったとしたら、それを全部理論で考えていくタイプなんです」(Yahoo! JAPAN「Yahoo!ニュース特集」20年12月12日)

 お笑いを理論的に語るのはやぼだと言われることが少なくない。しかも、それを芸人本人がやるのはためらわれる。すなわち「人がやりたがらない」ことだ。その道を理論的に導き出した上で、覚悟を持ってできるところに田中の強みがある。

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