芋澤貞雄
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芋澤貞雄芸能ジャーナリスト

1956年、北海道生まれ。カリフォルニア州ロサンゼルスでテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌を中心に30年以上にわたり芸能・スポーツを中心に取材活動を続ける。代表的なスクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在は、星野源、ディーン・フジオカから羽生結弦、浅田真央まで幅広く取材活動を続ける。日刊ゲンダイDIGITALや現代ビジネスなどで執筆中。ツイッター現代デジタル芸能界一の嫌われ記者 芋澤がぶっちゃける極秘情報

宮沢りえ&鈴木京香「鎌倉殿の13人」で初共演…“共演NG”ではない奇妙な2人の因縁

公開日: 更新日:

 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で2人の大物女優が共演する。女優としてのキャリアが34年の宮沢りえ(48)と同33年の鈴木京香(53)だ。この2人、共演NGでもないのにドラマ共演は初めてなのだ。正確にいえば、今から24年前に故・田村正和さん主演の「カミさんなんかこわくない」(TBS系)で第4話に宮沢が、第8話に鈴木が出演している。ただ、このドラマは毎回違う女優がゲスト出演するという演出だったから、厳密な意味での共演とはいえないだろう。

 そんな2人に全く接点がないと思いきや、2011年6月11日号の「女性セブン」が、鈴木の43歳のプライベート誕生会に宮沢が参加したと報じた。当時の宮沢の夫と子供も同席したというから、親しい家族ぐるみの付き合いがあったことをうかがわせる。

 そんな宮沢と鈴木の“奇妙な関係”を象徴するシーンを筆者は28年前に取材したことがある。正確に記するなら、筆者の知人の目を介して、2人の交わり合いを目撃した。忘れもしない1994年9月24日未明、筆者は京都の警察関係者の電話で叩き起こされた。ひと呼吸置き、頭をクリアにしてから電話に出ると、この警察官は「京都のホテルで宮沢りえが自殺未遂した。命に別条はないらしいが……」と口にした。

 本来ならすぐに車を飛ばして京都まで駆け付けるのが女性誌記者の仕事だが、事件の性格上それは断念した。時間との勝負で、到着する頃には現場が荒らされているのは明らかだったためだ。そこで筆者は電話で京都市内に住む記者でもない知人を叩き起こし、現場のホテルにすぐに行ってもらうことにした。知人の迷惑も顧みず、「ホテルには他のマスコミが群がっているはず。そこにへばりついて、会話の中身をひとつも聞き漏らさずにしっかりとメモしてほしい」とお願いした。本当は「あわよくば自殺未遂現場ものぞいてほしい」とも言いたかったが、さすがにこの言葉はのみ込んだ。

朝帰りを目撃された鈴木京香

 早朝の京都のホテルは集まった報道陣で半ばパニック状態だったという。宮沢といえばこの1年8カ月前、大相撲の貴花田(当時)との婚約解消を発表し、芸能記者たちの間では彼女の“精神的に不安定な状態”が盛んに囁かれていた。

 ロビーでの右往左往する人混みの中、知人の目に突如として飛び込んできたのが、当時人気急上昇中だった鈴木京香の姿だった。ホテル正面にタクシーが止まり、降りてきたのが鈴木だったものだから、現場の混乱に一層拍車が掛かった。鈴木はこのホテルに当日宿泊していたのだが、こともあろうに、たくさんの報道陣に“朝帰り”を目撃されるハメになってしまった。目も開けていられないほどのフラッシュがたかれたのは言うまでもない。

 何も知らない鈴木は「ど、どうしたんですか?」「何かあったのですか?」と言葉を絞り出すのが精いっぱいだった。後に関係者から話を聞くと、前夜から鈴木は、かねて希望していた祇園での飲み歩きを楽しんでいたという。

 宮沢と鈴木には、こんな因縁があったのだ。この騒動が落ち着いてから宮沢の“りえママ”は、鈴木に対してトラブルに巻き込んでしまったわびを入れたともいわれている。偶然、壮絶な時間と空間を共有したことが、2人の人気女優が“距離”を一気に縮めたことは想像に難くない。宮沢が鈴木の誕生会に家族ぐるみで参加した理由も何となく理解できよう。

 京都のあの出来事から28年越しで、“因縁絡み”の初共演がようやく「鎌倉殿の13人」で実現する。

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