著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

CHEMISTRY×Da-iCE「スパロウズ」異世代コラボ誕生と楽曲制作への想い

公開日: 更新日:

 CHEMISTRY×Da-iCE「スパロウズ」の配信が昨日から始まった。来週3月8日(水)にはCDが発売される。今回はこの異世代コラボをプロデューサーであるぼくの立場からお話ししたい。

 CHEMISTRY(ケミストリー)はご説明の必要はないかな。オーディション番組『ASAYAN』で約2万人の参加者から選ばれた川畑要(44)と堂珍嘉邦(44)のデュオ。2001年の初アルバムは300万枚を売り上げ、男性アーティストのデビューアルバムとして歴代1位を記録。翌年にはサッカーW杯日韓大会開会式で、小泉純一郎、金大中という両国の為政者を前に公式テーマ曲を歌った。2012年から約5年間それぞれソロ活動に専念した後、2017年にデュオを再始動。ぼくはオーディションから関わってアルバムを2枚プロデュース、そして再始動のタイミングでふたりと再合流した。

 2021年に「CITRUS」で第63回日本レコード大賞を受賞したDa-iCE(ダイス)は、5人組のダンス&ボーカルグループ。結成は2011年。その実力で熱心なファンを獲得していたが、人気は「CITRUS」で一気に拡大した。大野雄大(33)と花村想太(32)のツインボーカルがとにかく強力。声域4オクターブの主である花村はミュージカルの世界での活躍も著しく、昨年は文化庁芸術祭新人賞を受賞した。また楽曲制作にも関わるリーダーの工藤大輝(35)は多芸多才で知られ、実際ぼくが一昨年Da-iCEと初めて接点を持ったのも工藤がMCを担当するTBSラジオの番組だった。

 初対面の場で工藤は「あの頃の日本語R&B」への偏愛を熱く語った。3分も話せば、彼がぼくの手がけてきた音楽を上っ面ではなく深いところで理解しているのがわかった。プロデューサーは普段ファンの声が届きにくい場所にいる。20年も前の仕事を、しかも今やスターとなった「ファン」から褒めそやされる。何ともこそばゆかった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 2

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  3. 3

    国民民主党「新人都議」に渦巻く“スピリチュアル疑惑”…またも露呈した候補者選定のユルユルぶり

  4. 4

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    高橋真麻がフジ港浩一前社長、大多亮元専務を擁護の赤っ恥…容姿端麗な女性集めた“港会”の実態知らず?

  2. 7

    参院選「自民裏金議員15人」で当確5人だけの衝撃情勢…比例は組織票があっても狭き門

  3. 8

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 9

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  5. 10

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?