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城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

なぜ4月ドラマは軒並みコケているのか? 山城新伍が生前語っていた理由

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 最近、「ドラマが不調だ」という声をよく耳にする。確かに、この4月期のドラマでは、木村拓哉(51)、石原さとみ(37)、広瀬アリス(29)といったビッグネーム主演の作品が並んだが、期待された視聴率をクリアできているとは言い難い状況だ。

 僕はその昔、故・山城新伍さんから説教でもされているような勢いで意見を聞かされたことがある。

映画でもドラマでも作品がコケると主演俳優のせいにされる。しかし、役者のできることというのは、作品全体の3割にもいかないんだ。まず脚本が大事。ホンが良くなければ話にならない。それを映像にする監督・演出家に力がなくちゃダメ。俺らが脇役に回ってできることなんてわずかなものだ」

 山城さんはそう言いながら「でも、そこで自分は勝負している」と続けた。僕は納得して「ごもっともです」と頭を下げた記憶がある。

 1にホン、2に監督、3に役者。だから僕はすぐに主演の人気がどうこう言うSNSやネットメディアには首をかしげたくなる。

 先日、最終回を迎えたテレビ朝日系「特捜9 season7」のように固定ファンがついてシリーズ化され、安定した視聴率を稼ぐ息の長いドラマもあるが、そういう作品はごく一部。誰もがこぞって見るような「超ヒット作」、例えば「半沢直樹」(TBS系)のような作品は生まれにくくなっている。

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