【特別対談】南野陽子×松尾潔(2)芸能の仕事をやっていなかったら…「『バツ2の事務』とか(笑)」

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 平井堅、CHEMISTRY、JUJUら人気アーティストを多く手掛け、EXILE「Ti Amo」で日本レコード大賞、天童よしみ「帰郷」で日本作詩大賞を受賞した松尾潔。今月24日に発売されるアヤ・シマヅ(島津亜矢)のアレサ・フランクリンのカバーアルバムなどをプロデュースする一方で、小紙コラム「松尾潔のメロウな木曜日」でもおなじみの彼が、往年のアイドルと対談するシリーズ第3弾。早見優今井絵理子に続く今回は南野陽子。その第2回(全3回)をお届けする。

■「学園モノ」はずが「スケバン刑事」(南野)

松尾 南野さんがデビューした1985年というと僕も高3、すでにブラックミュージックにどっぷり漬かっていたんで、正直言うと、南野さんもそうだし、アイドルの楽曲もドラマも細かくはフォローできてないんです。だから、実は今頃になって「スケバン刑事」を見始めまして。

南野 いやいや、見なくていいって!(笑)

松尾 見ながら何度も「こりゃヒットするぞ」と感心しては「いやもうヒットしたから」って自分に突っ込んだりして(笑)。

南野 あれは、最初「陽子、学園モノが決まったよ」って告げられたんです(笑)。

松尾 学園モノって(笑)。

南野 「学園モノ」っていったら「金八先生」とか「ゆうひが丘の総理大臣」とか思い浮かべるでしょう。それで「やりたいです!」って即答したら「刑事モノ」だった(笑)。

松尾 最高だなあ。

南野 そうこうして、大泉の東映の撮影所に行ったら「うーん、顔にインパクトがないから、最初は隠しとこう」って言われて、それで渡されたのが鉄仮面(笑)。

松尾 面白すぎる。しかし、あの展開に何の疑いも持たなかったんですか?

南野 持たなかったです。だから、インド映画みたいに大真面目に取り組んでました。ただ「どうやって、顔を洗うんだろう?」とは思いました(笑)。

松尾 あの強烈な土佐弁はどういう理由からなんですか?

南野 この頃はまだ関西弁が抜け切れてなかったんですよ。それで、当時「鬼龍院花子の生涯」が映画でヒットしたものですから、土佐弁になったんですけど、実際に高知県の人が見たら激怒するレベル(笑)。

松尾 じゃあ“ナンノ弁”だ(笑)。芝居のお稽古は厳しく指導されました?

南野 実はそれがそうでもなくて(苦笑)。ただ、私は90年代に入って映画の方にシフトしていったんですけど、いわゆる大御所俳優の方と共演させていただいたので、それは財産になっていますね。

松尾 ああ“昭和の名優”に。

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