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原田曜平マーケティングアナリスト・信州大学特任教授

1977年、東京都生まれ。マーケティングアナリスト。慶大商学部卒業後、博報堂入社。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーなどを経て、独立。2003年度JAAA広告賞・新人部門賞受賞。「マイルドヤンキー」「さとり世代」「女子力男子」など若者消費を象徴するキーワードを広めた若者研究の第一人者。「若者わからん!」「Z世代」など著書多数。20年12月から信州大特任教授。

キム兄こと木村祐一さんと語り尽くす 昭和・平成・令和の「芸人世代論」

公開日: 更新日:

若手に対して抱く「可哀想だな」と「恵まれているな」という両極端な感情(木村)

原田 昔は生活すべてを芸に捧げる人が多かったのでしょうけど、今の若手は公私のオンオフもきっちり。

木村 若手に「どこでご飯を食べているの?」「誰と行くの?」なんて聞いても、飲みに行くこと自体も減っている気がします。

原田 お酒自体を飲まなくなっているんですかね。それとも芸人同士で集まらなくなっているんですかね。

木村 地方営業やイベントをやったりしたら打ち上げのようなことはしてるみたいですけど、日常ではあまり。今はスマホもあるしSNSやサブスクなど娯楽が充実しているから退屈しないですもんね。僕たちの若い頃は、予定がない時はレンタルビデオ屋に行って借りて見るくらいしかなかったですから。

原田 そういう現状も含めて若い子たちをどう見てます?

木村 世代論を語る時には世の常なのでしょうが、「可哀想だな」と「恵まれているな」と両極端な感情を抱きます。今の若手芸人はまず人数が多すぎて、争って勝ち上がっていくのに必死。自分たちのスタイルを見つけて戦えればいいのですが、見つけるまでが大変です。その一方で、今はたくさんコンテンツがあって過去のネタやいろいろな芸人の考え方などもインプットできるし、SNSやユーチューブで自分たちが伝えたいこともアウトプットもできる。僕たちはアウトプットするのは劇場しかなくて、目の前のお客さまにウケるネタという点しか考えなかったのですが、今は自分で選択できるから羨ましいですね。若手芸人でもお客さまがちゃんと付いている子は、配信や“投げ銭”で稼げているとも聞きますしね。

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