上坂樹里の聡明な瞳は昭和の教室にいた「優等生女子」を思い出させた
「御上先生」(TBS系)の生徒役の中で、今作を通じて最も知名度が上昇したのは上坂樹里だろう。
彼女が演じる東雲温は、両親が離婚して今は母親と暮らしているが、元教師の父親は指導要領に従わずに独自の教科書を使って授業を行ったために自主退職を余儀なくされた。
上坂樹里が活躍するターンとなったのは、第4話だった。文化祭で教科書検定をテーマにした自主発表をクラスでやりたいと提言。まっすぐに見つめる表情が印象的で、自主発表についてのディベートで対決した永瀬莉子が演じる櫻井未知留にやさしい言葉をかけられた瞬間に、彼女の体温が上がるのが伝わってくる気がした。
上坂樹里は2005年7月14日生まれ、神奈川県出身。エイベックスがキッズ・ジュニアを対象に開催した「キラチャレ」というオーディションで2017年にモデル部門審査員特別賞を受賞して、芸能界入り。「キラチャレ」はオーディションとしての知名度は高くないが、生見愛瑠(2011年)、「御上先生」に出演中で2025年後期の朝ドラヒロインにも決まった高石あかり(2014年)らを輩出した。