河島英五さんは、優しく包み込むような温かい雰囲気でその場の空気を変えてしまうような存在感のある方
阪神・淡路大震災の被災者へ向けた「復興の詩」というチャリティーコンサートも主催されていましたが「僕ができることは歌うことだけやから、ひとりでも多くの方に聴いてもらう。それしかないからね。まだまだ困ってはる方もぎょうさんいたはるし、自分が歌うことでちょっとでも助けになるんやったら続けられるうちは続けていきたい」と遠慮がちに言っておられました。「予想以上に大きい」と感じたのは、こういう心根のやさしさからもきていたようです。
番組収録後、MCのトミーズ雅くんが「河島さんどっか悪いんちゃうかな? なんか違うねん」と真剣な顔をして言っていました。それまで雅くんが、こういうことを言っているのを聞いたことがなかったし、私もスタッフも、がっちりした体格は健康そのものだとまったく気になりませんでしたが、数カ月後に急逝の報を受け、あの時の雅くんの言葉が蘇りました。河島さんご自身は体調不良を感じておられたのか、知っておられたのか、今となっては知る由もありませんが、私には気づかないなにかを感じとっていたようです。
48歳という若さでしたから、これからまだまだ数多くの心に響く曲を作られ、歌われていただろうなと思うと残念でなりませんが、数々の名曲とともに「河島英五」という名前も後世に引き継がれていくことでしょう。



















