三谷幸喜に愛された西村雅彦の男の愚かさに胸アツ

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 古畑任三郎にさんざんイジられる“今泉くん”を思わせる役を、きっちりと楽しませてくれた。男の愚かさ、実直さ、浅はかさ、不器用さ、恋するゆえに何もかもグダグダになってしまうところは、笑いながらもグッとくる、西村雅彦の真骨頂だ。三谷幸喜や大石静に愛されるのも納得。

 三谷が敬愛するビリー・ワイルダー監督の「アパートの鍵貸します」(1960年)をイメージして作られたこのドラマは、初回こそ平均視聴率が16.9%だったものの、1ケタに落ちる回もあって全12話の平均視聴率は11%台。当時としては惨敗だった。

 制作発表の時に「視聴率が取れそうな要素は全部省いた」なんて言っていた三谷も、実際はヘコんだらしい。でもでも、数字だけみれば“スベった”ようでも、それが彼の評価を落とすことにはならなかったのは、後の映画のヒットが証明している。

 数字を狙わずに自分が面白いと思うものを追求できること、それを視聴率20%がヒットの条件といわれていた時代に堂々とやってのけたこと。そして、それを許したフジテレビの懐というか三谷への信頼と、全編NYロケという大盤振る舞いもすごい。「GTO」はグレートだけど、こっちもグレート!

(テレビコラムニスト・亀井徳明)

【連載】あの頃、テレビドラマは熱かった

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