著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督」(太田出版/新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に「花街アンダーグラウンド」(駒草出版)などがある。

(1)1981年春、東京赤坂の豪勢なマンションでカリスマ本人を目の前にした

公開日: 更新日:

「あしたのジョー」の主人公矢吹丈はアンチ星飛雄馬として登場した。

 小学5年生だった私は、高森朝雄、大きく出たなあ、大丈夫か、と思った。

 当時、梶原一騎と高森朝雄が同一人物だということはあまり知られていなかった。

 少年マガジン誌上で同時期に梶原一騎名義の漫画が載ると、イメージが固定してしまうことをおそれ、編集部の要望で高森名義になったのだろう。

「あしたのジョー」はスポ根漫画とは異なる新感覚のスポーツ漫画として、歴史的名作になった。

 恐るべし、梶原一騎。

 毎週、歴史的国民漫画2作品の原作を同時に連載していたのである。

 月刊漫画誌「ぼくら」(講談社)では、68年、プロレス漫画「タイガーマスク」(画・辻なおき)を連載、主人公タイガーマスクは後に白いマットに本物が登場し、人間業とは思えない空中殺法を炸裂させ大人気を博す。

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