適切な睡眠時間は? 厚労省の新「睡眠指針」信じていいのか

公開日: 更新日:

 厚労省が11年ぶりに〈睡眠指針〉を改定する。年齢別に適切な睡眠時間として、「10代前半は8時間以上、25歳は7時間、45歳は6.5時間、65歳では6時間程度」といった数字が盛り込まれている。一歩前進したといわれているが、うのみにしてはいけない。

〈年を取ったらあんまり寝ちゃいけないそうだ〉
 70歳のTさんは、普段は夜の9時すぎに床に就き、翌朝5時に起床していた。だが、新しい睡眠指針を目にしてから、〈8時間だと寝すぎらしい〉と、眠い目をこすりながら夜更かしするようになった。その結果、日中に強烈な眠気が襲ってきて、ボーッとする時間が増えてしまった。

 新たな睡眠指針では、パッと見て分かりやすいように「時間」が細かく明示されているが、その数字にとらわれるのは大きな間違いだ。
「ここぞというときに力が出せる 睡眠の3鉄則」などの著者で、作業療法士の菅原洋平氏に聞いた。

「適切とされた睡眠時間に合わせようとして、眠れないのに無理に寝ようとするのは逆効果です。夜眠くなったのに、無理やり起きているのも体に悪影響を与えます。そもそも睡眠は、一律に何時間とればOKというものではありません。年齢だけでなく季節によっても必要な時間は変わるし、個人差もあるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?