世界初「軟骨細胞シート」 変形性膝関節症に効果あり

公開日: 更新日:

 患者数2500万人以上といわれている変形性膝関節症に関する世界初の治療が、数年後には臨床応用されるのではないかとみられている。開発者の東海大学医学部外科学系整形外科学・佐藤正人教授に聞いた。

 変形性膝関節症は、加齢やけがで軟骨がすり減ることが原因だ。立っても歩いても膝が痛く、生活の質は著しく低下する。

「最終的な治療は人工関節に交換する手術になり、それまでは消炎鎮痛剤やヒアルロン酸注射などの対症療法が中心です。すり減った軟骨を修復する治療法はこれまでありませんでした」

 そこで佐藤教授が開発したのは、「軟骨細胞シート」。患者の膝の荷重のかかっていないところから、軟骨組織を関節鏡で採取して細胞を取り出し、3~4週間かけて培養する。それを薄いシート状にし、すり減った軟骨の表層部分に移植する)。すると、軟骨細胞シートが新たな軟骨を作り出し、再生される。

「軟骨をすべて取り換えなくても、人間が持つ修復再生能力によって、表層部分に移植した軟骨細胞シートが、軟骨を作り出します」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景