10分でOK 「メニエール病」死ぬほど辛いめまいの治療法

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■鼓膜の一部を切開するが、局所麻酔で痛みはほとんどなし

 ほとんどは薬物治療でよくなるが、一方で、「死にたくなる」という言葉まで出てくるほどつらいめまいが何度も繰り返される患者がいる。

「これまでは、薬物治療がダメなら次は手術でした。しかし、手術は全身麻酔で体への負担が大きい。薬物治療と手術の間の治療として登場したのが鼓室内チューブ留置術です」

 鼓膜の一部を切開し、直径4ミリ、長さ2ミリほどのシリコーン製チューブを入れる。耳は外側から順に外耳、中耳、内耳となっているが、鼓膜に穴を開けることで、中耳、内耳の圧調整がうまくいくようになり、耳の中に大気と同じ圧の酸素が入ってくる。それによってメニエール病の症状が改善するのだろう――と推定されている。

「外来で局所麻酔でできます。麻酔が効くまで約10分、チューブを入れるのは1分もかかりません。痛みもほとんどなく、歯の治療より楽かもしれません」

 それでいて、効果は高い。

「めまいの発作頻度が減ります。私たちの最近のデータでは、12例中9例が数カ月から1年以内にめまい発作が治まりました。75%の治癒率です」

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