「水分摂取療法」でメニエール病のめまいは95%改善する

公開日: 更新日:

 男性2~2.5リットル、女性1.5~2リットルの水分を毎日飲むことで、メニエール病の症状が改善するという。122人を対象にした調査では、めまいを1回も起こさなくなった人は95%にのぼった。
 この治療法の名前は「水分摂取療法」。北里大学医学部・新世紀医療開発センター・先端医療開発部門・神経耳科学、長沼英明准教授が2000年から始めた。

「メニエール病は内耳に水が過剰にたまって起こる病気です。そのため、<メニエール病患者は水分の摂取を抑えた方がいい>ということが常識でした。しかし、これに基づく治療を行っても、患者の症状はよくならない。そこで、メニエール病の発症メカニズムを解明する目的で本学医学部の河原克雅教授との共同研究を始めたのです」

 そんな時、「抗利尿ホルモンの分泌が過剰になると、内耳に水がたまる内リンパ水腫を引き起こす」という研究結果が発表された。

「脱水やストレスで抗利尿ホルモンの分泌が増えることは以前から知られていました。そこで水分を十分に摂取し、ストレスを軽減すれば、抗利尿ホルモンの分泌を抑制でき、内耳に水がたまりにくくなり、内耳の血液循環もよくなると考えたのです。それが、水分摂取療法のメカニズムです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?