かつて人気の健康法「乾布摩擦」は本当に体に良いのか?

公開日: 更新日:

 子供の頃、「体を甘やかすな」「鍛えれば体は強くなる」といわれ、真冬でも上半身裸で「乾布摩擦」をさせられた人もいるだろう。乾いた布1枚でどこでもいつでもできる手軽さから、世界中で行われる健康法で、日本では小学校や幼稚園などで奨励された。

 最近は子供たちの裸になることへの心理的な抵抗などもあり見かけなくなったが「乾布摩擦は自律神経を鍛え、風邪になりにくい」といわれた。本当なのか。弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長に聞いた。

「乾布摩擦は『寒風摩擦』と誤記されることが多く、寒さに耐えて行うものと勘違いされていますが間違いです。乾布摩擦は肌を乾いたタオルなどで直接こすることで皮膚表面の血行を良くするだけでなく、その機械的な摩擦刺激を、皮膚の知覚受容体(触覚、痛覚、圧覚)が感知。その刺激が末梢神経から脊髄、視床を経て、大脳皮質の知覚中枢に伝達し、副交感神経を刺激します。それにより全身がリラックスして不眠、不安、抑うつを改善、疼痛緩和、免疫機能の高進が期待できるとされる民間療法です」

 乾布摩擦を数日続けることで皮膚表面の温度が2度程度上昇するとの研究論文がある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち