患者数は20年で10倍 「摂食障害」は死につながる重大病

公開日: 更新日:

「冒頭の“だれにも言えない”“自分が嫌になる”は、摂食障害の典型的な特徴。拒食症は劇的にやせるので分かりやすいが、過食症は『吐いている』などと患者が言わないと分かりにくい」

 過食症の“外から見える症状”としては、「唾液腺の腫脹」「吐きだこ」「歯科衛生の不良(歯が溶けている。虫歯や歯周病が悪化)」。歯科衛生が不良な原因としては「食生活が不規則」「糖分の過剰摂取」「脱水で口の中が乾燥」などが挙げられる。治療は必要に応じて薬を使うが、カウンセリングは重要。患者のほとんどが若く、家族関係が要因としてあるだけに、家族の治療への協力が不可欠だ。

 高木院長は、患者への治療はもちろん、家族を対象にした家族療法を毎月4時間×3回、さらに家族だけでの1泊2日の研修旅行も、行っている。

「治療の最低限の目標は、低カリウム血症、低血糖、衝撃的な事故などで患者が命を落とさないこと。ことあるごとに“回復には年単位の時間がかかる。しかし、必ず治る”と患者と家族に伝えます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  4. 4

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  5. 5

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  1. 6

    森友文書の一部欠落で財務省が回答…公表された概要リストに「安倍昭恵」の名前

  2. 7

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 8

    早実初等部を凌駕する慶応幼稚舎の人脈網…パワーカップルを惹きつけるもう一つの理由

  4. 9

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  5. 10

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ