子供が原因不明の痛み訴えたら「強直性脊椎炎」かもしれない

公開日: 更新日:

 子供が何らかの痛みを訴えるが、病院に行っても原因がわからない場合、可能性のひとつとして「強直性脊椎炎」がある。脊椎や関節、靱帯や腱の付着部に慢性的に炎症が生じ、背骨や手足の関節の動きが次第に悪くなる病気で、先月、難病指定された。

 この病気は、患者の7割が20代までに発症しており、特に男の子に多い。

 患者の8割以上で、ある特定の遺伝子が陽性になるが、はっきりした原因は解明されていない。遺伝的要因に加え、細菌感染など何らかの誘引で免疫異常が生じ、関節をつなぐ靱帯や腱といった骨の付着部に炎症が生じると考えられている。

「医師の間でも認知度が非常に低いため、初期では見逃されることがほとんど。診断がつくまでにかかった年数は平均9年です。現在、広く用いられている診断基準は、早期診断に不向きである可能性もあります」(大阪大学大学院運動器バイオマテリアル学・冨田哲也准教授)

 一方で、治療法は進歩しており、効果が高いとみられる生物学的製剤も登場している。早期に的確な治療が行われれば、症状の進行を遅らせられるという報告もある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 2

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  3. 3

    国民民主党「新人都議」に渦巻く“スピリチュアル疑惑”…またも露呈した候補者選定のユルユルぶり

  4. 4

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    高橋真麻がフジ港浩一前社長、大多亮元専務を擁護の赤っ恥…容姿端麗な女性集めた“港会”の実態知らず?

  2. 7

    参院選「自民裏金議員15人」で当確5人だけの衝撃情勢…比例は組織票があっても狭き門

  3. 8

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 9

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  5. 10

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?