【うつ病】会社という組織がなければ病気と闘えなかった

公開日: 更新日:

 ただひとつ、救いだったのは、創業した会社が毎月30万円ほどの給与を振り込んでくれたこと。

「社長職は引退しましたが、顧問という形で生活を支えてくれました。会社という組織の助けがなければ、病気と闘えなかったでしょう」

 気分転換のため、朝方に無精ひげ、頭髪伸び放題の姿で散歩に出るが、10分ほどで自宅に戻ってきてしまう。デパートで買い物でもしてみるかと思い立ち、池袋まで出かけてジャケットを購入しようとした。しかし、どれを買っていいのか分からず売り場をウロウロするだけで、2時間かけても決められなかった。

「『無の状態』というのでしょうか。そうなった自分を責めてまた悩むんです。それまでは、群馬に住む母に1年に1度くらいは会いに行き、親父の墓参りも欠かさなかったのが、この8年ほどは実家を訪ねることもありませんでした」

 越川さんの身に、さらなる難事が降りかかる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?