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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

東海圏の「冠疾患集中治療室」偏在は道路網整備でカバー

公開日: 更新日:

 東海3県(愛知・岐阜・三重)は全国的に見れば、比較的多くのCCUを装備しています。愛知県が96床で全国4位ですし、三重県(35床、15位)、岐阜県(18床、21位)も中位以上に食い込んでいます。ですが他県と同様、人口に対して数が圧倒的に不足していますから、いざとなってもCCUに収容してもらえる確率は低そうです。

 愛知県では名古屋市と北側、東側のエリアに、CCUを有する病院が集中しています。また豊橋市など県東部にも、それなりに配置されています。しかし、一宮市や豊田市などはゼロです。

 岐阜県では岐阜市周辺に集中しており、多治見市や大垣市といった比較的人口の多い地方都市ですら、CCUは装備されていません。三重県は意外にも南勢志摩地域が、もっとも多くCCUを持っています。また四日市など北勢地域も、比較的充実しています。

 東海地方は他所と比べて、道路網が発達しています。広く平らで人口密度の低い濃尾平野は、モータリゼーションに最適の環境です。高速道路だけでなく、国道、県道、バイパスが縦横に延びており、信号や渋滞が少ないため、スピードが出せるのです。そのため愛知県などは、交通事故の死者数がワースト1位になっているほどです。

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