薬を飲んだら暴力的に…穏やかな性格を狂わす副作用

公開日: 更新日:

 親や配偶者が認知症と診断され、詳しい説明もなくアリセプトなどの抗認知症薬を処方されたら、「なぜその薬が必要なのか」と徹底的に医師に確認した方がいい。

 もし、納得のいく答えが返ってこなければ、医療機関や医師を替えることも検討すべきだ。

「認知症の周辺症状(暴力、妄想、抑うつ、不眠、徘徊など)には、抗認知症薬は効かないどころか、かえって周辺症状がひどくなるケースが珍しくない。あまりの変貌ぶりに『どうしたらいいのか』と駆け込んでくるご家族もたくさんいる」

 こう話すのは、在宅医療の第一人者で、「認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?」など認知症関連の著書が多数ある「長尾クリニック」の長尾和宏院長だ。

 ある70代の女性は、アルツハイマー型認知症の夫に、かかりつけ医から処方された抗認知症薬を飲ませたところ、興奮状態が増し、大声で暴言を吐いた。

 調理をしている時、振り向くと、夫がわめきながら包丁を振り回していたこともあった。この時は、殺されるのではないかとの恐怖まで抱いた。夫は認知症を発症するまでは非常に穏やかな性格で、発症後も認知機能の低下はあるものの、暴言や攻撃的な行動は見られなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    “マトリ捜査報道”米倉涼子の圧倒的「男運」のなさ…海外から戻らないダンサー彼氏や"前科既婚者"との過去

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    大阪・関西万博「最終日」現地ルポ…やっぱり異常な激混み、最後まで欠陥露呈、成功には程遠く

  5. 5

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  1. 6

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 7

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  3. 8

    巨人の大補強路線にOB評論家から苦言噴出…昨オフ64億円費やすも不発、懲りずに中日・柳&マエケン狙い

  4. 9

    元体操選手の鶴見虹子さん 生徒200人を抱える体操教室を経営、“アイドル”も育成中

  5. 10

    地上波連ドラ3年ぶり竹内涼真に“吉沢亮の代役”の重圧…今もくすぶる5年前の恋愛スキャンダル