認知症と間違えやすく…「治る物忘れ」を正しく知る

公開日: 更新日:

 年齢とともに増える物忘れ。その原因は、海馬にある神経細胞の機能低下にあった。加齢により低下した認知機能が回復することはあるのだろうか? 眞田クリニック(東京・大田区)の眞田祥一院長は言う。

「単なる物忘れや認知症は、残念ながら元通りになることはありません。しかし、物忘れの原因が他の病気であれば、治療によって回復する可能性は大いにあります」

 物忘れの原因となる病気には、たとえば脳血管障害やくも膜下出血といった脳の病気や、慢性硬膜下血腫という脳の外傷がある。脳の血流が悪くなったり、脳内に血の塊ができたりすることで機能が低下するのだ。

 ほかにも、甲状腺機能低下症やパーキンソン病うつ病など、脳の機能低下を招く病気は珍しくない。

「病気が原因の場合、その治療を適切に行えば高い確率で認知機能が回復します。いまだ治療法のないアルツハイマー病などに比べると、ラッキーな“認知症”といえます」

 眞田院長がクリニックで行った調査では、何らかの病気が原因の認知症4000例のうち、改善例は2500例にも上った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった