著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

葛飾vs千代田 景気と平均所得・平均寿命格差の関係

公開日: 更新日:

 一方、千代田区は00年から05年にかけては1・8歳も延ばしたものの、05年から10年の5年間の延びはペースダウン。また渋谷区は05年から10年にかけて、完全に停滞しています。足立区、葛飾区、北区など低所得区では、平均年収は景気の変動を受けにくく、緩やかにしか変化しません。にもかかわらず、平均寿命は着実に延び続けているのです。ところが港区、千代田区、渋谷区といった高所得区は、年収も寿命も景気の影響をもろに受けています。つまり、景気上昇局面では収入格差も寿命格差も広がり、景気が後退すると両格差とも縮小されるのです。

 もちろん、各年の平均寿命を比べれば、高所得区のほうが1~2歳長くなっているので、その意味で所得と寿命は関係しているといえるかもしれません。しかし高所得区の住民の健康は、景気に左右されている可能性があります。それが幸福かどうかは、各人の価値観によります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?