著者のコラム一覧
平山瑞穂小説家

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

長い会議の低血糖から救ったのは持参していたゼリー飲料

公開日: 更新日:

 しかし、だからといって「じゃあ私が」とだれかが手を挙げてくれるほど、世の中は甘くない。

 同席していた管理会社の担当が、話を早く先に進めたいばかりに、「議事進行などは私が代行しますから」と説得にかかり始め、結局、僕は理事長の任を拝領せざるを得なくなってしまった。

 しかも悪いことは重なるもので、僕の任期中にたまたま、敷地内で電力会社が工事ミスによる火災を起こした。幸い住民に人的被害は出なかったものの、管理組合は事後処理に追われた。

 電力会社の担当者も同席する緊急理事会が何度も招集され、話が紛糾して長丁場になることもあった。ある時、まさにそのさなかに、意識が急激に散漫になっていくことに気づいた。

 放置していたら倒れてしまう。僕は仕方なく、万が一のために持参していたゼリー飲料を、その場で口に含んで急場をしのいだ。

 事情を知らない電力会社の人の目には、さぞ異様な行動に見えたことだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 2

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  3. 3

    嶋基宏は一時期ノイローゼ状態になっていた...心ここにあらずで、魂が抜けた状態に

  4. 4

    伊藤健太郎とキンプリ永瀬廉で明暗クッキリ…「熱愛報道」出口夏希の足を引っ張りかねない“イメージ格差”

  5. 5

    なぜ「愛子天皇」ではダメなのか? 美智子さまが心情を吐露する出版物を準備中…と政界で話題

  1. 6

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  2. 7

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  3. 8

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  4. 9

    居酒屋倒産が過去最多ペース 客離れの背景にある「飲み放題5000円」の壁

  5. 10

    巨人“育成の星”のアクシデントに阿部監督は顔面硬直、原辰徳氏は絶句…桑田真澄氏の懸念が現実に