著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

日本人で死亡リスクが21%低下 花粉症の人は長生きする?

公開日: 更新日:

 体内に侵入してきた病原菌を排除する免疫の働きは、健康維持に欠かせない生体機能のひとつです。免疫が不全状態に陥れば容易に感染症にかかってしまい、命を落としてしまうこともあります。

 花粉症は、花粉に対するアレルギーにより発症します。アレルギーとは簡単にいえば免疫の過剰反応ですから花粉症を有する人は免疫の働きが活発であると考えることができます。このことはまた、花粉症を有する人は、さまざまな病気に対する抵抗力が強いのではないか、ひいては花粉症ではない人に比べて長生きすることができるのではないか、という仮説を提起します。

 そんな中、花粉症と死亡リスクの関連性を調査した研究論文が、日本疫学会誌2019年2月号に掲載されました。この研究では、過去に心臓病脳卒中がんを発症したことがない45~80歳の日本人1万2471例が対象となっています。被験者はアンケート調査に基づき、スギ花粉症を有する人(2444例)と、有していない人(1万27例)に分けられ、死亡のリスクが比較されました。なお、結果に影響を与えうる、年齢、性別、喫煙状況、身体活動量などの因子で統計的に補正を行って解析しています。

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