著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

家庭用血圧計は3000万台売れたが…自宅で測らない選択肢も

公開日: 更新日:

 家庭用血圧計は日本でも3000万台以上売れているというデータがあります。1人で何台も買っている人もいますから、普及率がどれくらいかは不明ですが、何十%というレベルには達しているのではないでしょうか。

 私自身がどうかというと、家庭用血圧計は持っていません。血圧を測ったのはこの1年で1回だけです。その1回も自ら測ったわけではなく、私が目の結膜に出血して真っ赤な目をしていた時に、心配した看護師が無理やり測ってくれたという状況です。その前に測ったのは、さらにその2年前くらいに、親知らずの抜歯の際に歯科で血圧を測ってもらったくらいです。

 それに反して、自分自身の外来に通っている高血圧の患者の7~8割は毎日自宅で血圧を測って手帳に記録して、毎回持ってくるという人たちです。

 もちろんそのデータによって薬の調整をしているわけで、クリニックでしか血圧を測らない人は困った患者さんという位置づけだったりします。

「この態度はダブルスタンダードではないか」と言う人もいますが、「その通り」とお答えするしかありません。しかし、私の中でこの態度の違いに矛盾はありません。自宅血圧を測りたくないという患者も許容しますし、自分自身も毎日血圧を測る選択肢を持ったうえで測っていないだけです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か