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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

がん別にズバリ 職場検診と自治体検診の効果的組み合わせ

公開日: 更新日:

 サラリーマンの方は、職場で健康診断を受けているでしょう。そこで併せてがんのチェックも受けているかもしれません。そういう方にも、自治体からがん検診の通知が届きます。では、職場のがん検診と自治体のがん検診をどう組み合わせるか。今回は、そのコツについてお話ししましょう。

 死亡率を下げることが証明されているのは、胃がん肺がん大腸がん乳がん、子宮頚がんの5つ。この5つの検診が、自治体検診のメニューですが、がん検診を受けた人のうち職場で受けた人の割合は、胃がん、肺がん、大腸がんとも6割前後。

 職場が中心ですが、自治体との組み合わせのポイントの一つが胃がんでしょう。胃がんの検査は、バリウム検査と内視鏡で、3年前からは自治体検診でも内視鏡がメニューに加わっています。内視鏡は怪しい組織があれば、すぐに採取でき、早期発見に効果的ですが、悪性度が高いスキルス性胃がんはバリウム検査の方が見つけやすい。

 それぞれに長短あるのがミソで、そこが職場検診と自治体検診を組み合わせるポイントにもなります。職場検診が内視鏡なら、自治体検診でバリウムを、職場がバリウムなら、自治体検診で内視鏡を。そうやって組み合わせることは、とてもクレバーです。

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