血清総タンパクは肝機能の目安 過激な減量で数値が急降下

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 アルブミンは、栄養状態を反映するタンパク質で、ダイエットでタンパク質の摂取量が著しく減ると、数値が低下しやすい。そういう数値は、女性に多いものの、最近は男性も珍しくなくなっています。糖質オフダイエットが定着し、糖質だけでなく、肉や魚、野菜など全体的な摂取量を減らす人がいて、ダイエットが行き過ぎることがあるのです。

 急性腎炎やネフローゼ症候群など腎機能の異常でも、総タンパクが下がることがあります。その場合は、タンパク尿の有無で判定し、「-」なら大丈夫です。

 再検査で採血するときは、採血時の体位も重要で、寝た姿勢で採決すると座っているときより数値が5%ほど低くなります。立った状態だと、逆に8%高くなる。そういうことはあまりないでしょうが、頭に入れておいてください。

 グロブリンの増加によって総タンパクが上昇しているときは、感染症が疑われます。検査の前の日に胃腸炎などで下痢や嘔吐をして脱水状態があると、相対的にタンパク質の比率が上昇するでしょう。次に念頭におくことは肝硬変と慢性肝炎ですが、肝機能検査が正常ならば除外できます。

(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)

【連載】医師の常套句「様子を見ましょう」の真意

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