著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

筋痛性脳脊髄炎に注意 SARSでは1年後に17%が職場復帰できず

公開日: 更新日:

日本の死亡率は決して低くない

 7月上旬、米国国立アレルギー感染病研究所の所長は、「長く続く疲労症候群が新型コロナウイルス感染症に伴う場合があり、その症状が、以前は慢性疲労症候群と呼ばれていた筋痛性脳脊髄炎(ME)患者の症状に似ている」と報告。レスター大学の研究者は、「過去のSARSとEBウイルス(伝染性単核球症)の集団発生の際には、MEと診断された患者数がそれぞれ8~10%上昇したというエビデンスがあり、重篤なウイルス感染とMEが関連していることは明らかです」と報告している。 また、シカゴのデポール大学教授は、「過去の流行から学ぶウイルス感染後疲労とCOVID-19」と題する論文を発表。感染後に発症するME/CFSは、ブルセラ症、EBウイルス、ライム病、 Q熱、ウイルス性髄膜炎、デング熱などのパンデミックの後で増加するリスクがすでに報告されている。

 2003年、カナダのSARSの流行の際に273人が感染し、集中治療を受けた107名の患者の後遺症に関する調査が実施された。様々な症状はMEに非常に類似していた。感染1年後にも、17%の患者は持続的に症状が重く、仕事に戻ることができず、87%の患者には何らかの症状が残っていた。

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