世界初の合剤も登場 増加傾向にある「喘息」治療の最新情報

公開日: 更新日:

■新薬は気道を拡張させる作用が強い

 喘息の治療は2本柱で行われる。

 日常的に使用するのが、ICS(吸入ステロイド剤)やLAMA(長時間作用性抗コリン剤)、生物学的製剤などの「長期管理薬」だ。気道炎症を抑え、呼吸機能を改善し、喘息発作を起こらないようにする。

 一方、発作時に使用するのが「発作治療薬」。「発作が起こったときだけ薬」では、喘息はコントロールできない。

 今回発売された世界初の3つの成分の合剤「エナジア」は、日常的に服用する長期管理薬に属する。

「LABA(長時間作用性β2刺激剤)、LAMA、ICSの合剤で、いずれももともと喘息治療で使われている薬です。特にLAMAは気管支拡張作用が非常に強く、5分くらいで拡張作用が出て、効果が長く持続します。そのため患者さんへのインパクトが大きい」(東田医師)

 吸入型の薬を複数使用している患者にとって、1日複数回の吸入や異なる吸入器の使用などが飲み忘れにつながりやすい。

 50%以上の喘息患者に1カ月に1日以上の吸い忘れがあるとの調査結果もある。今回の3つの成分の合剤は、吸い忘れ防止にも役立つ。

 一般的に、LABAとICSの合剤で十分にコントロールできなかった場合に、「エナジア」の処方が検討される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃