「必ず治る病気になる」ALSと闘う恩田聖敬さんの思い

公開日: 更新日:

恩田聖敬さん(株式会社まんまる笑店 代表取締役社長)

 生まれ故郷である岐阜のプロサッカーチーム「FC岐阜」の代表取締役に就任したのが、2014年、35歳の時でした。

 それまで、東京のアミューズメント事業会社で取締役を務めていたのですが、その会社のオーナーがFC岐阜の支援を始めたことで、私が代表に抜擢されたのです。私は天職を得た気持ちでした。

 就任前の2013年暮れに、じゃんけんでチョキを出そうとしたら、うまく出せない。箸を持つ手に力が入らない……といったちょっとした体の違和感を覚える日が増えました。脳外科で診察を受けたのですが、MRI検査をしても異常なし。チームドクターの整形外科医に相談したところ、精密検査を勧められ、2014年5月に大学病院で検査を受けました。すると、「ALS」(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたのです。体を動かすための神経系が徐々に障害され、手足や喉、呼吸に必要な筋肉が衰えていく難病です。

 当時の症状は右手の違和感だけで、ALSと言われてもまったく実感が湧かず、それよりも「新生FC岐阜」のことで頭がいっぱい。誤診かもしれないし、病気のことは横に置いておこうという気持ちでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?