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尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

性器や喉だけじゃない 目にうつる性感染症は誤診も多い

公開日: 更新日:

 淋病が性器に感染した場合は、男性の約95%は強い尿道炎の症状が表れます。女性の場合は、クラミジアと同じで約20~30%しか子宮頚管炎の症状が表れません。

 また、結膜炎の原因が本当に「はやり目」だったとしても、性感染症と無関係というわけではありません。それは近年、尿道炎の数%はアデノウイルスに起因することが分かってきたからです。性的接触で感染することも報告されています。尿道炎と結膜炎を同時期に発症することは少なく、多くは尿道炎が先行するようです。このように「はやり目」の一部は性感染症由来の可能性が高いのです。

 それと「梅毒」も、「結膜炎」「角膜炎」「強膜炎」「網膜炎」「視神経炎」などの多彩な眼症状が出ることが知られています。これは目から感染した症状ではなく、性交で感染した梅毒トレポネーマという病原菌が体内で血流に乗って引き起こす症状です。

 梅毒は感染後約3週間(第Ⅰ期)に陰部などにシコリができます。

 眼症状が出るのは感染後3カ月以上経過した「第Ⅱ期」以降です。通常は両目に発症し、放置すると失明する場合もあります。

 結膜炎になったら性感染症も疑い、性感染症を発症したら結膜炎に注意しましょう。

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